唾液検査(虫歯のリスクチェック)
虫歯のリスクがわかる唾液検査
虫歯は様々な原因が重なり合って生じると言われています。原因は複雑です。そして、虫歯のなりやすさには個人差があるため、ご自身の虫歯のリスクを知ることは、虫歯のないお口の中にしていく、または、維持していくため、とても大きな意味があります。
唾液検査は「あなただけの」リスクチェックが可能です。これまでは、虫歯を治療しては再発してしまう、という負のサイクルだったかもしれません。しかし、ご自身の虫歯のリスクを十分に理解することで、そのサイクルから抜け出しましょう。
唾液検査を説明する前に
虫歯の原因は複雑ですが、その1つに細菌(虫歯菌)があります。
この細菌は歯の表面に付着しているプラーク(歯垢)の中に存在しており、不衛生な状態にしているとプラークが少しずつ溜まっていき、虫歯菌が大量に付着していることになるため、誰でも虫歯になるリスクを秘めていると言えます。
あれ?と気づいた方もいらっしゃるとは思いますが、歯周病の原因もプラークです。細菌の種類こそ違いますが、虫歯も歯周病もプラークが主な原因です。プラークがない口腔内を維持すること、つまり良好なプラークコントロールができるということは虫歯と歯周病の両方の予防につながるのです。
唾液検査をして虫歯のリスクを明らかにしたあと、プラークコントロールを覚えることで虫歯と歯周病予防への意識も高めていきましょう。
唾液検査(サリバテスト)でわかること
さて、唾液検査で虫歯のリスクがわかると言っても、具体的にはどのようなことがわかるのでしょうか。唾液検査をすることで明らかになることをご紹介します。
ミュータンス菌、ラクトバチラス菌
虫歯の原因とされている細菌、ミュータンス菌とラクトバチラス菌の量を計測することができます。量が多いと虫歯のリスクが高くなり、少ないとリスクも少ないと言えます。
唾液緩衝能
唾液は酸性に傾いた状態を中性に戻してくれる働きがあります。
つまり、唾液が口腔環境を整えてくれていると言えます。
唾液量
唾液には、口腔内を洗い流す自浄作用、虫歯の進行を抑制する再石灰化作用、前項で説明した緩衝能など多くの役割があります。唾液の量を計測することで、この作用の強さを把握できるため、虫歯のリスクが評価できます。。
ステファンカーブの把握(食事の回数、間隔、内容)
実は食事の回数や間隔が虫歯に関わります。
また、酸の多く含まれる飲食を続けることによって、酸性に傾く時間が長くなり歯が溶かされることもあります。
多くの人は定期検診に行っているものの、食事の回数や間隔、内容を見直すことがなく、虫歯の再発を繰り返してしまう傾向にあります。
唾液検査の流れ
- パラフィンワックス(透明なガム)を噛んで唾液を分泌させる
- 唾液・プラーク中の細菌を採取
- 再度パラフィンワックス(透明なガム)を5分間噛む
- 唾液を採取(専用のフラスコがあります。)
- 細菌の培養(1週間程度)
- 次回のご予約で結果をご説明
唾液検査を受ける前の注意事項
次の場合は、唾液分泌の変化などにより、正しい検査結果が得られないことがあります。
- 検査前1時間以内に飲食・喫煙・ブラッシングをした場合
- 直前に激しい運動をした場合
- 検査前5~6時間以内に殺菌作用のある成分を含む歯磨剤、洗口剤等を使用した場合
- 検査前1ヶ月以内に常用薬以外の何らかの薬を服用した場合
- 唾液中に潜血が含まれている場合
- 口唇に口紅・リップクリームなどをつけている場合
唾液検査の費用
- 1日目:唾液検査、口腔内診査 30分
- 2日目:結果説明 30分
3,300円(税込)